医師が転職活動に臨む年代は様々ですが、概ね20代と30代がしのぎを削っています。しかし30代では遅すぎるという考え方もあります。いえ、正確には、「準備を始める年齢としては」遅いというものです。30代で転職に成功したければ、20代の頃にきちんと医師としてのスキルを身に付けたり、取得した資格を使いこなす経験を身に付けたりしなければ間に合わないということです。しかし社会人経験のある方ならお分かりになるでしょうが、働きながら勉強するのは相当大変です。特に常勤医師として働いている場合、自分の勉強のために仕事量を削ることは中々できません。職場の人間関係にも配慮しなければならず、飲み会やイベントにも半ば義務として参加することになります。肝心の仕事内容も定型業務であれば学べることも限られ、貴重な日々が過ぎ去ってしまいます。普通の精神力では、この環境下で勉強時間を作ることはできないのです。
 ですから医師で転職活動する人の多くは、かなりのバイタリティーを持った方でしょう。そして、将来設計を疎かにしない方々でもあります。将来設計に関しては、基本的に居住地域の別を問いません。しかし首都圏に多くの病院等が集中しているのは事実ですから、地方に住んで働いている人がキャリアアップを目指す場合、余計に考慮すべきこともあります。端的に言えば、地域間で雇用の格差が認められるのです。求人倍率は主たる指標の一つですが、関東の一人勝ちであることを示しています。また、東京では転職しやすい環境が整っているのに対し、地方では若者が利用できる仕組みが構築されていません。地方の中でも大阪や名古屋の周辺は東京に準じる位置にありますが、そこからさらに離れた田舎では、見通しが明るくありません。近年では本社機能を地方に移す企業も出てきましたが、依然として東京への集中は続いているのが現状だといえるのです。